短歌とチェスのそれほど親密ではない関係

手詰まりのチェス放置してベッドへと雪崩る僧正(ビショップ)と騎士(ナイト)のように/松野志*1

Too Young To Die―松野志保歌集

Too Young To Die―松野志保歌集

現代短歌最前線新響十人

現代短歌最前線新響十人


しばらく前にiMacを買ったらチェスのソフトが入ってたんですが…


勝てない…
何度やっても勝てない……
強すぎる…
オレが弱いのか……
ていうか、両方か…


ウィキィペディアの「コンピュータチェス」の項目*2によると、もはやトップレベルは人間より強いのね…。
ケータイアプリのなら、ものにもよるけど、楽勝なんだけどなぁ…。
おすすめは「チェスマスター」というアプリ。レベルも選べてなんだかんだと機能充実で315円はむちゃくちゃお得!!グラフィックは弱いけど。Windows版やゲームボーイアドバンス版もあるみたいです、あとスーファミ盤も。


そんな中、『マンガでおぼえるチェス入門』という本を発見。

マンガでおぼえるチェス入門

マンガでおぼえるチェス入門


この本に出てくるキャラクターが「亜依ポン」と「辻ののみ」…。ダブルユーなのね…。2002年発売なのね…。
…で、思い出すのは、


加護亜依と愛し合ってもかまわない私にはその価値があるから。/斉藤斎藤


この歌って、詠まれた時と現在では歌意が変わっちゃってるんですよね。そういうのって面白いよなー、と思います。時代を超えて永遠の価値を持つばかりが良い歌ではあるまい、という好例でしょう。多分、斉藤斎藤さんはそういうのもふまえて確信犯的に詠んだのだと思うし*3。まさか、ダブルユー的でギャルル的な結末は予想してなかっただろうけど(笑)


それはさておき、チェスがもうちょい強くなりたくて、ケータイでチェスマスターの中級とやり合ったり雪崩たりしている小春川英夫です。


あと、


水の上に薔薇羽搏けよ、チェス盤の騎士は倒れよ、わが誕生日/喜多昭夫


こんな歌が『短歌ヴァーサス』の10号に載ってましたが…

短歌ヴァーサス (No.010(2006))

短歌ヴァーサス (No.010(2006))

短歌ヴァーサス』、11号で休刊だそうですね。残念です。

*1:()内はルビです。

*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%B9

*3:もともといろんな意味での本歌取りですし(桟橋で愛し合ってもかまわないがんこな汚れにザブがあるから/穂村弘)。私としては、「桟橋」→「ザブ」はつながりませんが、「がんこな汚れにザブがあるから」→「私にはその価値があるから」はCMのコピーということでつながります。多分これは、浅草キッドやクロちゃんがボールドとつながらなくなるようなものなのでしょう…違うかな?