眠れない夜の苛立ち
グーグーと寝息(というよりイビキ)を立てて爆睡している彼氏の横で、眠れずにうだうだしているいつも通りの夜。
うとうとと、睡魔が降りてきて、あー、やっと眠れるかなー…なんて思った時だった。
「○○さーん!!」
やけにハッキリした、でっかいでっかい彼氏の呼び声。
ビックリして思わず、
「何!?」
と、聞き返してしまった。
「…呼んでましたよー(ムニャムニャ)」
「…誰が?(イライラ)」
「…誰かが(ムニャムニャ)」
……。
誰!?
色んな意味で、誰!?
誰が誰を呼んだのー!?!?
揺り起こして、確認したい。
このモヤモヤ感を解消したい。
けれど、起こしても多分覚えて無いんだろーなぁ、と思ったら起こす気が失せてしまった。
あぁあ、だけど気になるなー。
寝言なんて、気にしたってしょうがないのは百も承知なんだけれども、
彼氏の頭ん中でどんな物語が展開してるのか、スゲー気になる。
まぁ、いーや。明日の朝、覚えていたら聞いてみよう。
それにしても…、消え去ってしまった私の睡魔はいつになったら訪れるんだろうなぁ…。
・眠れない夜の右手で携帯はやけに眩しく光り続ける
・三日月を噛み砕いては飲み干して朝が来るのを待ち続けてる
・ホロロンと漏れた寝言は夢現繋ぐ浮き橋妖しい闇路