石川くんに求愛瞳孔反射

文庫本が好きです。
そんなにヘビーに読書するわけでもなく、愛書家でもなく、電車ではヘッドフォンをして本を読む男なので。


ちょっと前になりますが、穂村さんと枡野さんの文庫本が立て続けに出たので、立て続けに衝動買い。

求愛瞳孔反射 (河出文庫)

求愛瞳孔反射 (河出文庫)

石川くん (集英社文庫)

石川くん (集英社文庫)


『求愛瞳孔反射』は人生で初めて買った詩集。
短歌友達には詩から入った人も多いし、短歌の本や雑誌を読んでも詩との比較は多くって、「短歌って詩なんだな」と思うんですけど、本屋で「詩歌」とくくられたコーナーの前に立つのは、散々短歌本を買ってきた今でもちょっと恥ずかしいくらい「詩的」ではない私。
そんな私も、この本で詩にはまった!
…わけではない。他にも読んでみようかな、という気にはなったけど。
詩を書くようになった!
…わけでもない。先々はわからないけど。
詩集を読むよりも歌集などの短歌本を読むのに精一杯、というのが正直なところです。でも、『求愛瞳孔反射』の中の「あした世界が終わる日に」「氷川丸」「シラタキ」とかはとても好き。こういう表現にはいつかチャレンジしてみたいなー、と漠然と思います。


私が初めて買った歌集は岩波文庫の『啄木歌集』で、およそ2年前のこと。
だって、近所の本屋さんには現代短歌の歌集が全然なかったんですもの…。

新編 啄木歌集 (岩波文庫 緑54-1)

新編 啄木歌集 (岩波文庫 緑54-1)

函館に住んでたこともあるくせに石川啄木のことはほとんど知らなかったので、『石川くん』にはびっくり。こんな人だったのね、石川くん。ぼくも石川くんより年上になっちゃったので石川くんと呼ばせてもらうよ、石川くん。
枡野さんの現代語訳や朝倉世界一さんの落書きがとってもステキで、なにやらとてもなごむ一冊。


どうでもいいけど、『求愛瞳孔反射』や『石川くん』に感情移入して読んでる自分もけっこうだめんずだよなぁ…。反省は…それなりにしてます。結果にはつながりませんけど…。


そんなわけで、塩野七生さんの『ローマ人の物語』の文庫版も早いところ完結してほしい今日この頃ですが、とりあえず今は『一人で始める短歌入門』かな。

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)

一人で始める短歌入門 (ちくま文庫)

一人で始める短歌入門 (ちくま文庫)