おひっこし

先日引っ越した小春川英夫(1974年生まれ)です。
引っ越ししている時に卒業文集を見つけて読みふけってしまうという恒例行事はなかったわけですが、「オトナのためのエロティックコミック」と銘打たれた『マンガ・エロティクス』という雑誌の第1号に林あまりさんの短歌が載っているのを発見しました(1999年4月30日第一版第1刷)。


春の氷/林あまり

冷えた脚からめて長く抱(いだ)き合うそれぞれの悲苦溶けゆくように

お互いの夕べの夢を悲しんでベッドの中で指をからめる

入れたままじっとしているひとときはたしかにわたしを癒してくれる

浅く入れたところで待っていてくれるわたしに波が押し寄せるまで

波がひき くちづけはずっと途切れずに続くとろとろ眠りに落ちても

…エロいですね(笑)
ちょっと調べたら、林あまりさんは克・亜樹さんの絵で『ふたりエッチ』という歌集も出してるんですね。未読ですが…。

『マンガ・エロティクス』の第2号と第4号もウチにはあったんですが、それらにも林あまりさんの短歌は載ってたりしますけども、当時の私は短歌には全然興味もなかったわけで、安彦麻理絵さんとかやまだないとさんとか古屋兎丸さんあたりを目当てに買ってました。『マンガ・エロティクス』が今はどうなってるのかよくわかりませんが、90年代後半は雑誌とはいまいち言えないマンガ雑誌(短歌でいうと『短歌ヴァーサス』みたいなの)がいろいろと生まれては消えていったよなあ、なんて思い出した、マンガが筆名の由来だったりする小春川英夫でした。